スタジアムのために325億円、一方でフードバンクに長蛇の列

 区は、サッカースタジアム建設のために東新小岩1丁目の私学事業団運動場を325億円で取得し、当面運動場をそのまま区民が利用できるようにするとして、本日、その利用の説明会が開催された。50人を超える参加者で、出された質問は利用説明についてではなく、焦点となっているサッカースタジアムをつくるのかどうかだった。会場では14人の方が質問し、事前質問には文書で回答が配布され説明がされた。会場発言は1人を除きスタジアム建設に異議を唱えるものだった。中でも「築地市場跡地に大規模スタジアム建設(5万人、19㌶)のニュースを見た。もしそうだったら葛飾区に必要ないではないか。サッカーや野球などの利用も多く、現状+αで維持してほしいし、地域には保育園や幼稚園もたくさんあるが園庭がない所もあるので、安心して遊べる場所を確保してほしい」との意見には拍手が起きた。また土壌汚染について、「国鉄から私学が購入したときに調査をしているとしているが、なぜ購入するまえに調査しなかったのか。環境問題は大事だ」との重要な指摘もあった。区は今年度基礎調査をするが、この調査は、「何ができるのかの調査だとして、スタジアムがいいのか、スタジアム以外がいいのかを今後検討する調査」と答えた。
 そもそもサッカースタジアムを建設することを目的として取得したのに、いつのまにか目的があいまいになってしまったのは、そもそもの出発点が違ったのではないか。325億円で買わされたのではないかと言う疑問が残った説明会だった。

 午後から生活支援、相談などの生活プロジェクトに相談員として参加し、2人の相談を受けた。用意された300人分近い生活支援物資も1時間ほどで終了。スタジアム建設のためと称して使った税金は325億円だ。区民は今何を必要としているのか、区政のあり方そのものが問われているのではないか。