月1回の水泳授業


 葛飾区は学校外の民間温水プールを使った水泳授業の民間委託を昨年12校で強行した。その結果は、区教委のアンケートでも学校からの移動における負担、移動時間がもたらす他の授業への影響が「ある」と答えた教員が8割になっていることからも失政と言わなければならない。300人近い児童が「楽しくない」「やりたくない」と否定的な声をあげたことを直視すれば民間委託は中止して学校プールを活用した水泳授業に転換すべきだ。
 ところが、今年度は2倍の24校実施するとしている。しかし、その実態はどうか。添付している資料は、区立小菅小学校の水泳授業の予定日だが、各学年とも6月からほぼ毎月1回で12月までに7回の授業を実施することになっている。毎月1回程度の水泳授業で泳力が身に着くのだろうか。学校内に温水プールがあるならまっさしも、わざわざ寒い時期になぜ学校外の温水プールに移動しなければならないのか。明らかに水泳授業を民間丸投げにした教育の放棄である。水泳授業ではなくアリバイ授業だ。葛飾区の教育行政のゆがみが伺える。