資材高騰で事業費が2割増しに


 新小岩駅南口では、駅前のJRビルが完成したが、現在、駅を出て左側に12階建て、正面広場の向かい側に39階建ての高層ビルによる再開発事業が計画されている。しかし、この間の資材高騰と土壌汚染対策などで417億円の事業費が120%増の503億円となることが報告され、工期も2年遅れることになった。
 一方、区役所移転がなければ成り立たない立石駅北口再開発事業の総事業費は、数年前の試算で931億円となっていてる。先の本会議で区議団は、「総事業費がどれだけ増大しているのかを明確にすべきだ」と質問をしたが、区は「建設資材価格の高騰や人件費の上昇などによる影響が、立石駅北口再開発事業に限らず、様々な工事、事業で懸念されている」「補助を拡大するなど対策をとり、安定した事業継続を図る必要がある」、再開発組合は「総事業費を含む事業計画について、現在、検討がなされている」と答弁をしている。
 仮に新小岩駅と同じ120%増となったら1117億円となる。その対策は、補助の拡大=税金投入となり区民負担は膨れるばかりだ。ということになってしまう。
 立石駅周辺の賑わいをどう作っていくかの問題でも、北口事業者は南口と一緒にやるのは無理があると答えているようだが、駅全体を視野に入れず大手ゼネコンのいうがままに北口再開発事業を唯々諾々と進めてきた区の姿勢が最大の問題ではないだろうか。いったん立ち止まる選択と決断もあるのではないか。