今日は、78回目の終戦記念日。政府の行為によって二度と繰り返してはいけないのが戦争。このことを改めて噛みしめることができる本に出合った。柴又在住の公文昭夫さんの自叙伝「激動の時代を駆けぬけて 社会保障運動に捧げた人生」だ。公文さんは一昨年亡くなったものの、ご本人が自分史を書かれていたとのことで、公文さんと親交のある方々の努力で「自叙伝」ができあがった。その中で、「これが戦争の結果だ」という1ページがある。終戦直前、米軍のB29の空爆(公文さんは台湾生まれ、当時、4人家族で防空後で息をひそめていた)を受け、一晩中野犬が吠え続けていたので、朝方、防空後から抜け出し「広場に行った途端、足がすくみ、吐き気を催す光景が飛び込んできた。広場には数人の人たちの食いちぎられた死体が朝の陽光の中に散らばっていた。野犬の唸り声は、死人を食い散らかす吠え声だったのだ。その時は感想一つ思い浮かばなかったが『これが戦争の結果だ』と後になって痛感させられた。二度とこんなことが起きたら駄目だ。憲法9条を守ること、それは人間の使命だと今でも思う」と綴っている。
こうい体験を経ているからこそ、命と暮らしを守る社会保障運動、生活と健康を守る会などの闘いの先頭に立つことができたのだと思う。私の活動地域でも年金問題や介護保険問題の学習会の講師を「地域に役に立つことなら」と気軽に何度も引き受けていただいた。よくタバコも吸われていたが、平和を暮らしを守る闘いの生き方に少しでも学んでいきたい。