外国人バックパッカー向けの宿泊施設
「柴又フーテン」とは、公共施設をリノベーションして活用するという総務省の事業があり、旧柴又職員寮(柴又7丁目)を㈱Rプロジェクトという企業が手を上げ、外国人バックパッカー向けの宿泊施設として提案し採択されたものだ。国から1300万円ほどの補助金を受けて、その宿泊施設がスタートした。
第1回、第3回定例会で明らかになった驚きの事実
ところが第1回定例会での私の質疑で、実態は外国人技能実習生の住まいになっていることが明らかになった。コロナ感染で休業を余儀なくされた後、㈱ワールディングという企業が、「 22年4月29日に、東京都葛飾区に入国後講習施設を新設しました」と発表したのだ。そこが柴又フーテンの住所だった。いつの間にか、宿泊施設ではなく、入国後講習施設になっていたことがわかった。
宿泊施設ではなく住まいに、生々しい議事録
R4年11月10日、柴又フーテンの予約受付の変更について、当時の小林、植竹両副区長、施設部の部課長、総務部の部課長が協議をしているが、議事録では副区長「研修施設と位置付けで、ここで研修するのか」、施設部長「実習生の住まいであり、ここに住み住民登録も行う」、施設課長「住まいであり、娯楽室などで研修も行う」、副区長「そこに住むことになるのか」、施設部長「そうである」と。宿泊施設ではなく住まいとして了解するという生々しいやり取りをしていることがわかる。
区のメンツなのか
なぜそうなるかと言えば、この議事録には続きがあり、「葛飾区としても鳴り物入りで立ち上げたのに、5年程度で撤退されてしまうのは困る。予約受付方法を変更して当分の間様子をみる」と、要するに言われるがままになってしまったということだ。
当初の目的から逸脱した契約違反
㈱Rプロジェクトからは、優先権や転貸借などの提案をしているが、今年6月17日、区は「転貸借は認められない、当初の提案通りの個人宿泊客を対象とした運営に戻すものと考えており、転貸借するくらいなら他の事業者と契約を締結する」と言っているように当初の目的から逸脱しているのは明らか。
3月議会で私が明らかにして、区はしぶしぶ総務委員会に庶務報告したが、バレなければそのままになっていた。しかし今も協議している、でごまかそうとしている。公共施設を営利企業にさしだす青木区政でよいのかが問われるている。