イスラエルの強制移住に対抗するパレスチナの人々を記録した映画「ノーアザーランド」、ロシアのウクライナ侵攻で人間だけでなく犬や猫など動物の命を救おうとする動物愛護団体の姿を追った「犬と戦争」、いずれも戦争の悲惨さと命を軽視することに怒りを覚える映画だった。
ヨルダン川西岸の人々の住まい、子どもたちのための学校を目の前で壊していくイスラエル軍の無法ぶりと冷酷さは、映画の世界ではなく、米国のトランプ氏のガザ所有、イスラエルのガザ市民への移住計画として現実のものとなってきている。おぞましい限りだ。「犬と戦争」では、動物だけでなく、爆撃によってまちがどんな状況になっているかも映し出し、命の重みを感じさせてくれる。ウクライナだけでなくガザでも同じように救援活動が行われていることが最後に映し出されていた。戦争がもたらすものは破壊のみだ。