袴田巌さん無罪!

 えん罪と闘って58年。静岡地裁袴田巌さんの無罪判決をだした。1966年に起きた殺害事件、袴田さんは当時30歳で逮捕された。80年に死刑確定。いつ死刑が執行されるかわからない恐怖を日々送って来た袴田さん。その後再審請求、2度目の再審請求で証拠のねつ造の疑いが出て今日まで続いていた。再審請求から48年、本日の無罪判決に対して検察は控訴してはならない。この袴田事件で日本の司法制度が改めて問われている。証拠開示が捜査機関の判断にゆだねられているからだ。有罪判決をだすための証拠しかださない、これではまともな審理はできない。捜査機関による証拠のねつ造で事件をでっちあげていくえん罪事件をなくすには、すべての証拠開示が必要だ。現在の再審制度には証拠開示の基準や手続きが明確でなく、検察官の不服申し立てができるために長期化するという制度の構造的欠陥があるため再審法の改正が必要だ。
 葛飾区議会に改正を求める意見書提出の請願だだされ、19日総務委員会で審議がされたが、共産、みらいが賛成、自民、公明、区民連が反対し不採択となった。しかし、袴田事件の無罪判決を受け、再審制度のあり方が改めて問われる中、最終本会議での議決は一人ひとりの判断にゆだねられることになる。再審請求をして48年という年月を経なければならない、こんな再審法は改正しようという意見書を葛飾区議会から出すことには大きな意義がある。