区民の意見を聞くべきだ

 区は、東新小岩にある私学共催グラウンドを将来サッカースタジアムにすることを条件に取得し、2月に協定を締結することを本日の総務委員会に報告した。取得費は330億円から350億円。スタジアム建設には130億~150億円と試算されている。しかし、その経過が不透明で、突然報告され区民の意見も聞かず、サッカースタジアム建設を、なぜ私学共催に約束しなければいけないのかなど、何もわからないまま協定締結は拙速で出し直しを求めた。区役所移転計画と同様、区民不在だ。
 2年前に「サッカースタジアムの検討状況について」を報告し、新小岩公園、森永乳業跡地、私学共催グラウンド、三菱ガス化学北側空地の4候補が検討され、森永乳業跡地は昨年1月に断念した経緯がある。同じく昨年2月7日の記者会見で、スタジアムの質問を受けて青木区長は、南葛SCがJリーグに昇格するのはそう簡単ではないし、奥戸サッカー場の改修などで対応できると回答しており、スタジアムがすぐ必要と言う認識ではなかった。ところが、4月には、私学共催に絞った調査のための委託を決め、11月にその報告書ができている。区は、わずか1か月足らずで何を検討しのだろうか。少なくとも、2年前の検討状況から3候補の検討はその後どうだったのか、の報告はあってしかるべきで、それもない。
 本日、報告して2月に協定締結では区民の理解は得られない。Jリーグというのは、地元密着を基本としており、区民の応援する気運の醸成がすすみ、いよいよスタジアムが必要だという時に行政に何ができるのか、ということではないのか。